大好きな相手との恋愛がたとえ不倫だったとしても「一緒になりたい」と思うのはごく当たり前のことです。
しかし、不倫相手との結婚には様々な障害があり、一筋縄ではいかないのが現実です。そして「不倫相手と結婚したところで幸せになれるのか」ここも気になるところだと思います。
不倫結婚を成功させるためにはどうすればいいのか?どのような準備や段取りが必要なのか?そもそも無事に結婚できたとして幸せになれるものなのか?不倫の果ての結婚について事例も踏まえて紹介します。
目次
不倫相手との結婚に必要な段取りと準備
本当に不倫相手のことが大好きで結婚したい、周りが何と言おうと何と思われようと結婚したいという方は、目の前にある数々の障害を乗り越えてでも進む覚悟を決めているのだと思います。
しかし、不倫相手と結婚をするとなるとお互い、またはどちらかに家庭があるため、未婚同士の結婚とは違い、何かと複雑で厄介な段取り・準備が必要になります。
「お互いが既婚者なのか」「相手だけが既婚者なのか」「あなただけが既婚者なのか」によってもするべき準備は異なります。順番に説明していきますので当てはまる箇所をチェックしてみてください。
幸せな結婚を掴むにはやはりこれから起こる可能性のある障害を知っておくこと、そして、それを乗り越えてでも一緒になりたいと思えるのかをハッキリさせておくことが大切です。ここで紹介する障害を障害と思わない二人なら結婚すれば必ず幸せになれるはずです。
お互いが既婚者(W不倫)の場合
お互いが既婚者、いわゆる「W不倫」の場合は一番厄介で手続きなども面倒なことが多いです。
二人が今のパートナー(旦那さんや不倫相手の奥さん)と離婚して再婚するとなるとかなりの労力を必要とし、あなた達だけではなく、今のパートナーとの合意も必要になるので長期戦も覚悟する必要があります。
「他に好きな人ができた」という理由だけで「わかりました」と簡単に承諾してくれる人は少なく、基本的にはあなたや相手が今のパートナーに厳しく追求され、責められたり、場合によっては慰謝料を請求され、支払わなくてはいけなくなることもあります。
お互いに子供がいる場合は、当然親権は相手側に移ることが多く、子供とは今までのように会えなくなることを覚悟してください。
まずはお互いの家庭で離婚をしたい旨を伝え、もし慰謝料を請求されたら自分が納得できる金額であれば話し合いで解決できますが、まとまらなければ民事訴訟か離婚調停となる場合があります。
場合によっては高額な慰謝料を請求される場合もありますが、一夫一妻制の日本においては不倫をした方が悪いとされるため、請求通りの慰謝料を支払わなくてはいけないケースも多々あります。
また、今のパートナーから慰謝料を請求されるだけではなく、相手方からも慰謝料を請求される可能性もあり、金銭的にも精神的にも非常に辛い思いをする可能性もあります。
結婚するのは簡単ですが、結婚の前に離婚をする必要があり、離婚するとなるとこのような手続きや話し合いが上手くまとまらず揉めるケースも多いので、スムーズに離婚できる可能性は低いと思っておいた方が良いです。
彼が既婚者であなたが独身の場合
結婚しているのは彼だけという場合、彼が今のパートナーと話をつけて正式に離婚をしてくれるまで待つしかありません。独身のあなたにできることと言えば、「待つこと」だけです。彼の言葉を信じて辛抱強く待ちましょう。
ただし、相手方からあなたに慰謝料を請求されることもあるので、そういった場合は話し合いや民事訴訟になる可能性があります。
冷え切った夫婦関係でなければ今のパートナーは彼のことを愛している場合もあります。急に「離婚したい」と言われても受け入れられないのが普通です。
しかし、彼の気持ちが自分から離れている以上一緒にいても意味がないと渋々離婚を承諾してくれることも十分考えられますが、不倫が理由の離婚の場合はそのダメージの代償としてあなたにも慰謝料を請求されることがあります。
また、不倫をしていた証拠などを突きつけられると慰謝料がさらに高額になることもあります。
彼が独身であなたが既婚者の場合
今度は逆に結婚しているのがあなただけという場合、これは今まで紹介してきた中で一番離婚までの道のりが楽なパターンだと言えます。
というのも、あなたがしっかりと今のパートナーと離婚の話を付けられれば、その後彼と結婚することができます。要はあなたの行動次第なので一番コントロールがしやすいパターンです。
もちろん今のパートナー(旦那さん)がまだあなたのことを愛している場合は責められたり、場合によっては慰謝料を請求されたりと辛い思いをする点は他のケースと同じです。
しかし、あなたと旦那さんとの話し合いだけなので、お互いが既婚者のケースのように複雑ではなく、慰謝料さえ支払えば納得してくれる場合もあります。
ただし子供がいる場合は、ほぼ100%親権は相手側に移ると覚悟しておく必要があります。
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不倫と言えば、近年流行語にノミネートされるほど話題となったゲス不倫がありますが、その反応からもわかる通り、世間的に不倫は良いイメージを持たれていないことは一目瞭然です。この状況からの結婚となれば周囲も飲み込みが早く、対応も厳しくなる可能性も考えられます。
どのパターンでも離婚が決まるまではお互いに辛い思いをすることが多いと思いますが、これを知った上で乗り越えられる道なら乗り越えた先には幸せが待っているはずです。
スムーズに離婚を進めるには「不倫を隠す」というのも一つですが、不倫相手とあなたの両家庭で隠し通す必要があり、隠していたことがバレれば報告されることもあり、さらに泥沼化する可能性もあります。
特にW不倫の末の結婚はこのような障害があり、それを乗り越えて進む必要があることは理解しておきましょう。
不倫相手と結婚する際の注意点
なんとか今のパートナーとの離婚が成立し、お互いが結婚できる状況に落ち着いたとなれば、すぐにでも不倫相手と結婚したいと思いますよね。
しかし、不倫相手と結婚する際にはいくつか注意点があります。
再婚禁止期間に注意
あなたが既婚者だった場合は、離婚したからと言ってすぐに再婚できるわけではありません。
女性は離婚してから100日以内は再婚できないと民法上で定められています。
ただし、妊娠していなければ100日以内でも再婚することができるので極端な話、離婚した次の日に入籍してもOKということになります。
もしあなたが妊娠をキッカケに再婚をするのであれば、この再婚禁止期間には注意してください。
慰謝料など金銭面の計算をしておく
W不倫を含め、どのケースでも、離婚の原因が「不倫」である限り、今のパートナーから慰謝料を請求されるケースは多いです。
さらに、子供がいる場合は養育費を請求されることがあるので、めでたく不倫相手と結婚できたとしても金銭的に辛い状況が続くことがあります。
再婚する際にはどれくらいの出費がかかるのか、毎月いくらずつ支払わなければいけないのかなど、金銭的な計算を細かくシミュレーションしておく必要があります。
不倫が理由で離婚する場合の慰謝料の相場は約100万円〜500万円と言われています。また、証拠を突きつけられたり、精神的苦痛を訴えられた場合には1000万円を超える慰謝料を請求されることもあります。
人間関係や仕事が失われる可能性を覚悟しておく
不倫相手と結婚しても「おめでとう」と心から祝福してくれる人は少ないかもしれません。
たとえ仲の良い友人であっても不倫相手との結婚や再婚となると言葉を濁す方も多いでしょう。
仕事をしていた場合は、職場の目も気になるところです。
「あの人不倫相手と結婚したんだって……」などと噂が広まってしまえば、職場に居づらくなったり、会社のイメージが悪くなるからと自主退職を迫られるケースさえあります。血の繋がった家族や親戚からも白い目で見られることもあります。
もちろんこれはあくまでも最悪のケースで脅すわけではありませんが人間関係も仕事も全て失う可能性は少なからずあるということは覚悟しておいてた方がいいです。
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現実を直視すると厳しい道のりだとわかりますが、その先に幸せな結婚生活があると信じて進むしかありません。決して不倫だからと言って幸せになれないわけではありません。
不倫相手と結婚して本当に幸せになれるのか?
ここまでお伝えしてきたように、(不倫関係がバレた上で)不倫相手と結婚することはとても労力がいることで精神的にも辛い思いをすることが多くなります。
今まで培ってきたものを全て失ってしまう場合もあります。
そんな思いをしてまで彼(不倫相手)と結婚することは本当にあなたにとって幸せなのか?不安になってしまった方もいるかもしれませんね。
普通の結婚のように周りに祝福されることがなく、罪人のように周りの目を忍んで生活しなければならないので、本来結婚で手に入る「幸せ」は確かに期待できないかもしれません。
しかし、お互いに様々な困難を乗り越えたからこそ、お互いの思いや痛みが分かるので、彼とあなたの心の距離は確実に縮まるはずです。
一緒に辛い道を歩いてやっと一緒になれた仲だからこそ、今一緒にいられることを大切にしようという気持ちが芽生えたり、普通の結婚生活よりも二人の愛情は深いものとなるでしょう。これが不倫は純愛と呼ばれる所以なのかもしれませんね。
周囲の目は決して暖かいものではないかもしれませんが、愛を貫き通したからこそ得たものも大きいと思います。
何もかもを捨ててまで不倫相手と一緒になりたいという意思があなたの中でハッキリしているのであれば、思い切って不倫相手と結婚すれば幸せな人生を過ごせるはずです。
再婚したあなた達が幸せになることに努力を惜しまず生きていく姿を見て、周りもあなた達のことを理解してくれる時がくるかもしれません。
ただし、今の段階で「本当にこの人と結婚したら幸せになれるのかな?」「大変そうだな……」と少しでも不安に思うのであれば結婚はよく考える必要があります。
不倫相手と結婚はある意味で犠牲の上に成り立つものです。幸せになれるのは、今あるものを犠牲にしてでも、相手のことを愛する強い気持ちを持った人かもしれません。
まとめ
不倫相手と結婚することは、通常の恋愛結婚と比較すると非常に大きな労力や精神力を必要とし、辛いこともたくさんあります。
しかし、本当に彼のことが好きならたとえ不倫から始まった恋愛でも結婚して幸せになることは当然可能です。正直なところ周りが何と言おうと二人が納得できていればいいことです。外野のことなんて気にする必要もありません。
ただし、不倫結婚には障害が付きものだということは理解し、納得した上で先に進むことが幸せな未来を掴むためには大切です。
本当に「この人と結婚したい」と思った時には、いばらの道を進む覚悟で幸せを勝ち取ってください。