不倫が原因で離婚することになった場合、子供の親権はどうなってしまうのでしょうか。
愛する子供が自分の手から離れるのは、とても辛い事ですよね。
こちらでは不倫離婚をした際に子供の親権はどうなるのかを紹介していきます。
目次
子どもの親権について
不倫をしたら、当然不倫をした人は罪を犯したとみなされ、必然的に親権もなくなってしまうイメージがあると思います。
子供がいる女性にとって、自分が悪い事をしたとはいえ親権がなくなってしまうのはとても辛い事だと思います。
お腹を痛めて産んだ子供をもう育てられないとなるのは、耐えがたい事実ですね。
不倫が原因で離婚に至った場合、親権は何をもって決まるのでしょうか。
妻の不倫が原因で離婚をしたら、基本的には夫が親権を持つ事になると思われると思いますが、一概にそうではない場合もあります。
そもそも、親権とはどういったものなのかというと、子供を育てる全責任を負うのはもちろん、別れた配偶者に養育費を請求したり、面会を制限する事も可能な権利です。
親権にも二種類あって、子供の財産を管理する「財産管理権」と子供の住むところを決めたり法律を代行する「身上監護権」に分けられます。
離婚をしたとしても、これらを分ける事は可能ですし、例えば、妻が身上監護権を持ち、夫が財産管理権を持っているというケースも存在します。
親権は基本的に子供が小さければ小さいほど女性が持つケースが多く、母親が育児放棄をしたり、虐待したり、親権を取りたがらないといった場合以外は、圧倒的に女性が有利です。
なので、もしあなたの不倫が原因で離婚したとしても、親権はあなたになる事もあり得ます。
女性の不倫が原因の場合の親権はどうなる?
最近では男性だけではなく、女性も不倫をして離婚に至るというケースも多く見られるようになってきました。
不倫をした方が子供の親権に関しては不利になると、一般的にイメージされているかと思いますが、必ずしも女性が不利になる訳ではありません。
先ほど述べたように、子供が小さければ小さいほど女性の方が育児能力が優れていたり、子供には母親が必要とみなされるため、例え不倫をしたとしても妻が親権を勝ち取るケースは珍しくありません。
ただし、子供が15歳以上である場合は子供本人の意思が大きく左右されます。
15歳にもなると、きちんと自分の意思を伝える事ができるので、子供が「ついていきたい」という方に親権が移る場合があるのです。
その際に、子供が不倫をしていた事実を知っているのであれば、もしかするとあなたよりも旦那さんについていきたいと言う可能性もありますし、不倫自体が親権を決める不利な材料になりかねません。
法的に、「不倫恋愛を優先して子供を育てるのに十分な能力がない」とみなされる可能性があるからです。
その他、不倫で離婚した際には、どのような場合に親権を諦める必要があるのかというと、例えば、不倫相手との恋愛のために子供の教育費を使い込んだ場合や育児放棄をしていた場合は親権を諦めなければいけない事があります。
不倫をするために小さい子供を家の中に一人で残しておいたなどという場合も育児放棄とみなされ、不利な状況になるでしょう。
こういった事情を考慮して、裁判所に父親の方が親権を取るのにふさわしいと判断されれば、あなたが親権を取るのは難しくなります。
15歳以上であれば子供の考えを優先させてあげる事は当然ですが、15歳未満であれば、普段のあなたの行動や子供に対する態度によって親権が左右されます。
不倫でも親権を勝ち取るには
1.普段から子供にしっかりと愛情を注ぐ
あなたが不倫をしていても親権を勝ち取るには、普段から子供に愛情を注いであげる事が大切です。
自分が産んだ子供なので、当然可愛くない訳はありませんが、やはり不倫相手に夢中になっているとどうしても子供への対応がおざなりになってしまう事があります。
そういった状況はあなたにとって確実に不利なので、例え不倫をしていても子供への愛情は不倫相手以上に注いであげる必要があるのです。
普段から愛情を注ぎ、大切に育てていれば裁判所にも「育児能力が十分にある」と認められ、親権を取れる場合があります。
2.子供を養えるだけの経済能力を確保する
また、親権を取るには、経済状況も大きく関係してきます。
子供の教育費や生活費をあなたが十分に確保できているかどうかで、親権を取れるかどうか左右されるのです。
もしあなたが正社員でフルタイム働いているのであれば、月収20万以上の収入は見込めるのではないでしょうか。
しかし、現在専業主婦であったり、パートやアルバイトしかしていないというのであれば、子供とあなたが生活していくのは必然的に厳しくなります。
裁判所は「子供を育てる能力がある方」に親権を与えるので、あなたの収入では到底生活できない、子供を満足に教育できないとなると、親権を勝ち取るのは難しいでしょう。
なので、将来的に不倫離婚して子供の親権を勝ち取りたいと思っているのであれば、現段階でしっかりと経済能力を持ち、子供を養えるだけの収入を確保する必要があります。
3.一番大切なのは子供の幸せ
そして、何よりも大切なのが子供の幸せです。
子供があなたと暮らすより夫と暮らす方が幸せになるのではないかと少しでも思うのであれば、親権は夫に譲るべきでしょう。
何も知らない子供が、あなたと不倫相手がもし再婚したとして一緒に暮らす事になったら、どう思うでしょうか。
子供にとって母親であるあなたの存在はとても大切でかけがえのない存在である事は間違いありませんが、あなたの都合で子供を引き取るのは、本当に子供の幸せを考えての行動と言えるでしょうか。
子供が15歳未満であれば、「どちらに付いていく」という意思表示はできたとしても、有効な意思表示とみなされない事があります。
だからこそ、子供の意思を汲み取って親がきちんと子供の幸せを考えてあげる事はとても大切なのです。
もし子供が15歳以上で自分の意思をしっかりと主張できるようであれば、例え子供が選んだのがあなたではなくても、子供の幸せを一番に考え、その意見に納得してあげるべきですね。
まとめ
あなたが不倫をして離婚するに至った場合、子供の親権はどちらが取るのかとても気になるでしょう。
不倫をした方が悪いので、配偶者に親権が移ると思われがちですが、女性である以上親権に関しては有利な場合が多いです。
ただし、不倫という不貞行為をしていた以上、親権を決める際にあなたが不利になる場合も当然あります。
何よりも子供の幸せが一番大切なので、どちらが親権を取る方が子供が幸せになれるか、今の状況で子供を育てるのにふさわしいのはどちらなのか、一度考えてみてくださいね。